毎月頭痛に悩む方へ|片頭痛の原因と予防法をわかりやすく解説
大阪市淀川区のながしま脳神経外科リハビリクリニックは、日本脳神経外科学会専門医による、頭痛から脳卒中まで幅広く診療する脳神経外科クリニックです。頭痛やめまい、しびれなどの神経症状から、脳卒中後のリハビリテーションまで、幅広く脳神経疾患にご対応しています。
毎月決まったように頭痛が来たり、天気が崩れると決まって頭が痛くなったりする。そうした経験を繰り返している方は少なくありません。片頭痛は体質だから仕方がないと諦めている方もいらっしゃいますが、日常生活の見直しや適切な治療によって、症状が改善するケースは多くあります。今回は、片頭痛の原因と予防法について解説します。
片頭痛はなぜ起こるのでしょうか
片頭痛の発症メカニズムはまだ完全には解明されていませんが、脳の神経や血管の変化が関係していると考えられています。特に、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)という物質が発作時に多く放出されることが分かっており、片頭痛の発症に深く関わっているとされています。
遺伝的な要因も関係しており、家族内で片頭痛を持つ方が多い傾向があります。ただし、遺伝だから治らないということではありません。発作を引き起こす誘因を知り、できる範囲でコントロールすることが、片頭痛と上手に付き合う第一歩です。
片頭痛の主な誘因
片頭痛はさまざまな誘因によって引き起こされます。人によって誘因は異なりますが、代表的なものをご紹介します。
睡眠の乱れ
睡眠不足はもちろん、休日に寝すぎることも片頭痛の誘因になります。平日と休日で起床時間が大きく変わる方は注意が必要です。診察していると、休日の朝に頭痛が起きやすいという方が非常に多くいらっしゃいます。
ストレスとその解放
強いストレスがかかっているときだけでなく、ストレスから解放されたタイミング(仕事終わりや週末など)に頭痛が起きやすいという方もいます。張り詰めていたものが緩むタイミングで発作が起きる、いわゆる「解放性頭痛」です。
天候・気圧の変化
低気圧が近づくと頭痛が起きるという方は多くいらっしゃいます。気圧の変化が脳の血管に影響を与えるためと考えられており、天気の変わり目に頭痛が起きやすい方は、天気予報を参考にして体調管理をすることが助けになる場合があります。
月経との関係
女性の場合、月経の前後に片頭痛が起きやすい方がいらっしゃいます。これは女性ホルモン(エストロゲン)の変動が関係しているためです。月経に合わせて頭痛が起きやすい時期が予測できる方は、その時期に向けて対策を立てやすくなります。片頭痛は男性にも起こりますが、女性に多い背景にはこうしたホルモンの影響があります。
食事・飲酒
チョコレート、チーズ、赤ワインなど、特定の食品が誘因になる方がいます。ただし、これらがすべての方に当てはまるわけではなく、誘因は人によって異なります。また、食事を抜くことや脱水も誘因になる場合があります。
光・音・匂い
強い光(日差しや画面の光)、大きな音、強い匂いが誘因になる方もいます。
頭痛日記をつけるメリット
片頭痛の予防に取り組むうえで、頭痛日記をつけることは効果が期待できる方法のひとつです。いつ、どのくらいの強さで、どんな状況で頭痛が起きたかを記録することで、ご自身の誘因のパターンが見えてきます。
例えば…
• 雨の前日に頭痛が起きやすい
• 生理3日前に必ず頭痛が来る
このような傾向が分かれば、その時期に備えた対策を立てやすくなります。また、受診の際に持参すると、医師が頭痛の状態を正確に把握するうえで非常に役立ちます。
ただし、頭痛日記をつけることで頭痛を意識しすぎてしまい、かえってストレスになる方もいらっしゃいます。
記録はあくまでも診療のサポートツールです。当院では記録の内容だけで判断するのではなく、患者さまとの対話を通じて状況を把握することを大切にしています。
負担に感じるようであれば、無理に続ける必要はありません。
日常生活で意識したい予防のポイント
片頭痛の予防において、生活習慣の見直しは大切な取り組みです。ただし、完璧を目指す必要はありません。できる範囲で意識することが大切です。
睡眠リズムを整える
毎日できるだけ同じ時間に起きることが、片頭痛予防に効果がきたいできるとされています。休日も起床時間を大きく変えないことを意識してみてください。
水分をしっかりとる
脱水は片頭痛の誘因になることがあります。こまめな水分補給を心がけてください。
食事を抜かない
空腹も誘因になることがあります。特に朝食を抜く習慣がある方は意識してみてください。
適度な運動を続ける
激しい運動が誘因になる方もいますが、ウォーキングなどの軽い有酸素運動は片頭痛予防に効果的とされています。
ストレスとうまく付き合う
ストレスをゼロにすることは難しいですが、自分なりのリラックス方法を持つことが助けになります。
これらを実践しても頭痛が続く場合や頻度が高い場合は、生活習慣だけでなく医療的なアプローチも検討することが重要です。
市販薬に頼りすぎないために
頭痛が起きるたびに市販の鎮痛薬を飲むことで対処している方も多いと思います。市販薬は正しく使えば良いのですが、使用頻度が増えてくると注意が必要です。
月に10日以上鎮痛薬を使用している状態が続くと、薬物使用過多による頭痛を引き起こし、かえって頭痛が慢性化してしまうケースがあります。
鎮痛薬の使用は月に10日未満を目安に抑えることが望ましいとされています。
市販薬でしのぐことを繰り返している方は、一度専門医にご相談されることをおすすめします。
予防薬という治療の選択肢
生活習慣の見直しだけでは十分でない場合や、頭痛の頻度が高い場合には、予防薬を用いた治療を検討することがあります。
予防薬は頭痛が起きてから飲むのではなく、頭痛の発作そのものを起こりにくくすることを目的とした薬です。
従来から使われてきた内服薬(降圧薬や抗てんかん薬など)に加え、近年ではCGRP関連製剤という新しい選択肢も登場しています。
CGRP関連製剤については、こちらでくわしく解説していますので、そちらも参考にしてください。
予防薬の効果が期待できるかどうかや、どの薬がご自身に合っているかは、頭痛の頻度や症状、生活背景、費用面なども含めて総合的に判断します。
当院では、予防薬を使うかどうかの判断も、患者さまと一緒に考えていきたいと考えています。
片頭痛は諦めないで、当院までご相談ください
片頭痛は体質だから仕方がないと諦めている方もいらっしゃいますが、日常生活の見直しや適切な治療によって症状が改善するケースは多くあります。完璧な予防は難しくても、頭痛の回数や強さを減らすことは十分に目指せます。
毎月頭痛を繰り返している方や、生活に支障を感じている方は、諦めるまえに一度なかしま脳神経クリニックまでご相談ください。当院では、頭痛で困っている方に、困らなくなっていただくことが治療のゴールだと考えています。生活習慣のアドバイスだけでなく、患者さま一人ひとりの症状や生活背景に合わせた予防治療をご提案しています。
