「最近、人の名前がすぐに出てこない」
「同じことを何度も聞いてしまう」
「ものを置いた場所を忘れることが増えた」
年齢を重ねると、誰でも多少の物忘れを経験します。そのため、「年のせいだから仕方がない」と考え、不安を抱えながらも様子を見ている方も少なくありません。
しかし、物忘れの中には加齢による自然な変化だけでなく、認知症やその他の病気が関係している場合もあります。
一方で、物忘れがあったからといって、すぐに認知症というわけではありません。
この記事では、加齢による物忘れと認知症の違い、受診を考えたほうがよい症状、検査の内容について解説します。
年齢とともに物忘れは増えるものです
加齢に伴って、記憶力や集中力が以前より低下することは珍しいことではありません。
例えば、
・人の名前がすぐに思い出せない
・買い物で買うものを忘れる
・部屋に入った目的を忘れてしまう
などは、多くの方が経験することです。
このような加齢による物忘れでは、「忘れていたことを思い出せる」「忘れたことを自覚している」という特徴があります。
一方で、認知症による物忘れでは、出来事そのものを忘れてしまうことがあります。
認知症による物忘れとは
認知症は、さまざまな病気によって記憶力や判断力などが低下し、日常生活に支障をきたす状態を指します。
認知症の初期には、次のような変化がみられることがあります。
・同じ話を何度も繰り返す
・約束を忘れることが増えた
・日付や曜日が分からなくなる
・財布や鍵などを頻繁になくす
・慣れている家事や手続きが難しくなる
・以前より意欲が低下した
・趣味や外出に興味を示さなくなった
また、ご本人よりもご家族や周囲の方が変化に気付くことも少なくありません。
認知症は、さまざまな病気によって記憶力や判断力などが低下し、日常生活に支障をきたす状態を指します。
認知症の初期には、次のような変化がみられることがあります。
・同じ話を何度も繰り返す
・約束を忘れることが増えた
・日付や曜日が分からなくなる
・財布や鍵などを頻繁になくす
・慣れている家事や手続きが難しくなる
・以前より意欲が低下した
・趣味や外出に興味を示さなくなった
また、ご本人よりもご家族や周囲の方が変化に気付くことも少なくありません。
物忘れの原因は認知症だけではありません
物忘れの原因は認知症だけとは限りません。
例えば、ストレス、睡眠不足、うつ状態、薬の影響、ビタミン不足、甲状腺の病気などによっても、物忘れのような症状が現れることがあります。
また、脳梗塞などの脳血管障害が関係している場合もあります。
原因によっては改善が期待できるものもあるため、早めに原因を調べることが大切です。
軽度認知障害(MCI)という状態
認知症の前段階として、「軽度認知障害(MCI)」と呼ばれる状態があります。
日常生活はほぼ問題なく送れているものの、年齢相応以上の記憶力低下がみられる状態です。
MCIのすべてが認知症へ進行するわけではありません。
適切な治療や生活習慣の改善によって、認知機能の低下を抑えたり、進行を遅らせたりできる可能性があることが分かってきています。
そのため、「まだ大丈夫」と思っている段階で相談することが大切です。
このような場合は受診をおすすめします
次のような変化がみられる場合には、一度医療機関に相談することをおすすめします。
・同じことを何度も聞くようになった
・約束や予定を忘れることが増えた
・物をなくすことが多くなった
・以前できていた家事や手続きが難しくなった
・ご家族から物忘れを指摘されるようになった
・性格や意欲に変化がみられる
・日常生活に支障が出始めている
ご本人は「大丈夫」と思っていても、ご家族が心配して受診されるケースも多くあります。
気になることがあれば、早めに相談することで安心につながります。
MR検査でわかること
物忘れの原因を調べる際には、MR検査が行われることがあります。
MR検査は、脳の形や血管の状態を詳しく確認できる画像検査です。物忘れがある場合、その原因が単なる加齢による変化なのか、認知症に関係する変化なのか、あるいは別の脳の病気が隠れていないかを確認するために役立ちます。
MR検査では、脳萎縮の程度、脳梗塞の跡、脳出血、正常圧水頭症、脳腫瘍、脳血管の状態などを確認することができます。
特に物忘れの診療では、認知症だけを考えるのではなく、「治療により改善が期待できる病気が隠れていないか」を確認することも大切です。例えば、正常圧水頭症では、物忘れに加えて歩きにくさや尿失禁がみられることがあります。また、過去の小さな脳梗塞が積み重なることで、認知機能に影響する場合もあります。
MR検査によって脳の状態を確認しておくことで、今後どのような点に注意すべきか、生活習慣の見直しが必要か、追加の検査や治療が必要かを考える材料になります。
画像検査だけで認知症の種類を確定できるわけではありませんが、脳の状態を把握することで、診断や治療方針を考える重要な手がかりになります。物忘れの原因をできるだけ早く確認し、今後の生活や治療について考えるためにも、MR検査は有用な検査のひとつです。
早めの相談が安心につながります
認知症は「治らない病気」というイメージを持たれることがあります。
しかし、現在では症状の進行を緩やかにする治療や、生活を支えるさまざまな方法があります。
また、物忘れの原因が認知症ではないことが確認できれば、不安が軽くなることもあります。
「年齢のせいだから仕方ない」と我慢するのではなく、気になる症状があれば早めに相談することが大切です。
当院での物忘れの診療について
大阪市淀川区のながしま脳神経外科リハビリクリニックでは、物忘れや認知症に関する診療を行っています。
「年齢のせいだと思うけれど、少し気になる」
「認知症なのか、それとも別の原因なのか知りたい」
「家族の様子が以前と違うように感じる」
そのような不安や疑問をきっかけに受診される方も少なくありません。
物忘れの原因は認知症だけとは限りません。
脳梗塞の影響や正常圧水頭症など、認知症以外の病気が関係していることもあります。
原因によって必要な対応や治療方針が異なるため、まずは原因を確認することが大切です。
当院では、症状や生活状況について丁寧にお話を伺い、必要に応じてMR検査などを行いながら原因を調べます。
また、ご本人だけでなく、ご家族からのご相談をきっかけに受診につながるケースも多くあります。
「認知症かどうかを決めつけるため」ではなく、
「治療できる病気が隠れていないか」
「これからどのように向き合っていけばよいか」
を確認することも受診の大切な目的の一つです。
「最近物忘れが増えた」
「家族の変化が気になる」
「一度相談してみた方がよいのか迷っている」
そのようなときは、お一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
ながしま脳神経外科リハビリクリニック
院長 永島宗紀
